別の記事で、GoogleのAIに紹介されたければSEOをやればいいと書きました。Google自身がそう言っているからです。
ただし、その話が通じるのはGoogleだけでした。ChatGPTとPerplexityは、自前のロボットで、あなたのサイトを直接見に来ています。ここはGoogleでの順位では、どうやっても代われません。
違いは「自分の検索エンジンを持っているかどうか」
3社の公式ドキュメントを並べると、構造が見えてきます。
Gemini(Google検索のAI)
見ているのはGoogle検索の索引そのもの。Googleは公式に、生成AI機能は「従来の検索ランキングと品質のシステムを土台にしている」と説明しています。
→ だからSEOがそのまま効きます。
ChatGPT
自前のロボット(OAI-SearchBot)で見に来ます。OpenAIの説明はこうです —「used to surface websites in search results in ChatGPT's search features(ChatGPTの検索機能で、サイトを検索結果に表示するために使われる)」。
→ Googleの索引を経由していません。
Perplexity
同じく自前のロボット(PerplexityBot)。「designed to surface and link websites in search results on Perplexity. It is not used to crawl content for AI foundation models.(Perplexityの検索結果でサイトを表示しリンクするためのもの。AI基盤モデルの学習用ではない)」。
→ こちらもGoogleとは無関係です。
出典:OpenAI「Crawlers」/Perplexity「Perplexity Crawlers」/Google Search Central「Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する」(いずれも2026年7月17日に原文確認)
つまり、SEOが100点でもChatGPTに出ないことがある
ここが実務上いちばん重要です。ChatGPTのロボットを入口で塞いでいたら、Googleでの順位が何位だろうと、ChatGPTからは存在しないのと同じになります。索引が別だからです。
そして厄介なのは、塞いでいる自覚がないケースが多いことです。
- サイトのテーマやプラグインが、既定でAIのロボットを拒否している
- セキュリティサービスやCDNが、知らないうちにブロックしている
- 過去に「AIに学習されたくない」と設定して、検索用のロボットまで一緒に塞いでいる
3つ目が、次の話です。
「学習用」と「検索用」は、別のロボットです
ここは誤解が多いので、原文で確認しておきます。OpenAIは3種類を使い分けています。
- GPTBot —「used to crawl content that may be used in training our generative AI foundation models」=AIの学習のためのクロール
- OAI-SearchBot —「used to surface websites in search results in ChatGPT's search features」=ChatGPTの検索結果に出すためのもの
- ChatGPT-User —「used for certain user actions in ChatGPT」=ユーザーが質問したときにページを見に行くもの
だから「GPTBotを塞ぐとChatGPTに出なくなる」は、正確ではありません。
GPTBotを塞ぐと、AIの学習には使われなくなります。ChatGPTの検索結果に出るかどうかを決めているのは、OAI-SearchBot の方です。
つまり「学習には使われたくない。でもChatGPTの検索には出たい」という設定は、両立できます。GPTBotだけ拒否して、OAI-SearchBotは通せばいい。
逆に、この2つを混同して両方まとめて塞いでしまうと、意図しないままChatGPTから消えます。ここは実際によく起きています。
出典:OpenAI「Crawlers」/2026年7月17日に原文確認
では、公式に裏付けのある対策は何か
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。OpenAIとPerplexityが、サイト運営者向けに公式に案内していることは、驚くほど少ない。
両社が公式に書いているのは、これだけです。
それぞれのロボットを robots.txt で許可すること。そして各社が公開しているIPレンジからのリクエストを通すこと。
llms.txt への言及は、両社のクローラー文書にありません。構造化データ(schema.org)への言及も、ありません。
Googleに至っては、もっと踏み込んで書いています。「llms.txt は無視する」「生成AI検索に構造化データは必須ではない」と明記されています。
Structured data isn't required for generative AI search, and there's no special schema.org markup you need to add.
(生成AI検索に構造化データは必須ではなく、追加すべき特別なマークアップも存在しない)— Google Search Central・2026-07-10更新
これは当社にとって、都合の悪い一文です。構造化データの実装は、当社のサービスの一つだからです。だから正確に線を引きます。
当社は、構造化データを「AI検索対策」として売りません。Googleが公式に「AIには不要」と書いている以上、それを理由に請求するのは筋が通らないからです。
構造化データをやる理由は別にあります。検索結果でリッチリザルト(よくある質問の展開表示など)の対象になり得ること、そしてページの意味を機械に正しく伝えること。Googleはこちらの用途については、公式に推奨しています。やる価値はある。ただし理由を偽らない。それが当社の立ち位置です。
LUMENが「やること」と「やらないこと」
やること(各社の公式に根拠があるもの)
- AIのロボットが通れるか、実際に確認する。OpenAI・Perplexity両社が公式に案内している、唯一の対策です。
- 学習用と検索用を、意図どおりに分けて設定する。「学習は断る/検索には出る」を選べる状態にします。
- 本文が、機械に読める形で置かれているか確認する。表示までに真っ白なページは、ロボットに何も渡していない可能性があります。
- 質問と答えの形で書く。AIが引用しやすい形式です。
やらないこと(公式に効果がないと書かれているもの)
- llms.txt の設置(Googleは「無視する」と明記/OpenAI・Perplexityの文書には言及なし)
- 構造化データを「AI対策」として売ること(Googleが「AIには不要」と明記。リッチリザルト目的なら、そう説明します)
- 本文の細切れ化・AI向けの特殊な書き方(Googleが公式に否定)
- 「必ずAIに載る」という約束(次の項目)
保証しない理由を、書いておきます
Just because a page meets all requirements, best practices, and complies with the policies, doesn't mean that Google will crawl, index, or serve its content. Indexing and serving isn't guaranteed.
(要件・ベストプラクティス・ポリシーをすべて満たしていても、Googleがクロール・索引・配信するとは限りません。索引と配信は保証されません)— Google Search Central「AI features and your website」
Google自身が保証しないと明記しているものを、代理店が保証できるはずがありません。できるのは、読み取れる状態にして、引用に値する中身を置くところまで。それ以上を約束する提案を見たら、根拠を1回聞いてみてください。
このサイトで、実演しています
いま読んでいるこのページも、上に書いたとおりに作ってあります。ブラウザの「ページのソースを表示」で、構造化データの中身を実際に見られます。(AI検索のためではなく、リッチリザルトと、機械に意味を正しく伝えるためです。)
そして無料診断では、AIのロボットを塞いでいないか、本文が機械に読める形で置かれているかを実際に測れます。